読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

飼猫・野良猫中央研究所

北洋祐のブログ。主に猫のこととスタートアップ・新規事業のこと。

創業促進補助金に応募しようとしたけど断念した話

今年の3月、中小企業庁による創業・起業促進のための補助金、平成26年度補正予算「創業・第二創業促進補助金」が募集されていました。

この募集を3月上旬に知り、その頃ちょうど necocat の法人化を考えていたこともあり、渡りに船とばかりに応募してみることにしたのですが、色々あって結局断念してしまいました。

私の準備不足が最大の原因ですが、そもそもこの補助金、いわゆる「個人レベルのモノづくりベンチャーを立ち上げようとしている人」にとって、あんまり使い勝手の良い補助メニューではないのかも、という印象を受けました。以下では、個人的な反省と備忘を目的に、応募を断念した経緯や思うところをつらつらと書いていきます。

もともと考えてた補助金の使い方

この補助金、募集用WEBサイトのトップに以下のように書いてあります。

「創業・第二創業促進事業」は、新たに創業する者や第二創業を行う者に対して、その創業等に要する経費の一部を助成(以下「補助」という。)する事業で新たな需要や雇用の創出等を促し、我が国経済を活性化させることを目的とします。

 なるほど、創業時に必要な経費の一部を助成してくれるのか。なんとありがたいことか。じゃあ、以下のようなところで使えたらいいな(と考えてました)。

  1. 燕三条のモノづくり中小企業の人たちと一緒に進めている製品開発の費用(主に試作費としてモノづくり企業側に支払う)
  2. necocatの商標とか、製品の意匠とかの権利化に係る費用
  3. necocatの法人化にともなう費用

こんなところでしょうか。事務所を構えず、人も雇わず、外部委託等を活用しながら小回りよくやっていく(それで上手くいけば規模を少しずつ拡大していく)というイメージなので、このあたりが主な費用になるはず。

しかし、実はこの補助金、これらの用途にはほとんど使えないことが明らかに。本当に、最初に確認しておけばよかったです。

製品開発費を外部に支払うことはできない

申請書類をずいぶん書き進んでしまってから気づいたのですが、募集要項に以下の記述が。

【対象とならない経費 の一部 】
販売用商品(有償で貸与するものを含む。)製造委託及び開発委託に係る費用

 これでいきなり、上で述べた用途のうち1つ目はアウトです。そこが一番お金かけたいところなんですが。

特許や商標、意匠の出願手数料や登録料は対象経費とならない

募集要領には、対象経費として「知的財産権等関連経費」が含まれています。だから当然、出願手数料とか登録料もOKだと思っていたのですが、そうではないようです。よくみると以下の表示が。

【対象とならない経費の一部 】
・日本の特許庁に納付される出願手数料等(出願料、審査請求料、特許料等)

では何が対象経費になるのかというと、出願等の代理人に支払う費用(弁理士さんに支払う報酬)等のようです。うう、こちらは代理人には依頼せず、自分でやってしまうつもりだったんですよ。とにかく、これも補助対象にはならないとのこと。 

法人の登記にかかる登録免許税、定款認証料等は対象経費とならない

これも知的財産権の項目と同じで、司法書士さんや行政書士さんに支払う報酬は対象経費となるけど、登記にかかる直接的な費用は対象経費にならないとのこと。

(1)起業・創業に必要な官公庁への申請書類作成等に係る経費
【対象となる経費】
・国内での開業、法人設立、既存事業部門の廃止に伴う司法書士行政書士等に支払う申請資料作成経費。※作成経費内に下記のものが含まれている場合は、除外すること。
【対象とならない経費の一部】
・商号の登記、会社設立登記・廃業登記・登記事項変更等に係る登録免許税
・定款認証料、収入印紙
・その他官公署へ対する各種証明類取得費用(印鑑証明等)

これも、司法書士さん等には極力頼らず自分でやろうとしていたので、結局使えない。

「個人レベルのモノづくりベンチャー」の応募は想定されていない??

そんなこんなで、この補助金は、もともと使おうと思っていた用途ではほとんど使えないことが判明し、応募を断念してしまいました。補助対象経費を見ていると、この補助金は、私のような「個人レベルのモノづくりベンチャーを立ち上げようとしている人」の応募は想定されていないように思われます。

補助対象経費となっているのは主に、「人件費」や「店舗等の借入費」、「設備費」などなので、製造業で言えば、自分で設備と工場を持ち、人を雇って経営するようなケースが想定されているのでしょう。

多くの「個人レベルのモノづくりベンチャー」にとって、そういったところにはもともと費用をかけるつもりがなかったり、必要になるとしても創業後けっこうな時間が経った後なような気がする。

経産省総務省などでは、「メイカーズ」のような個人レベルのモノづくりベンチャーの支援・育成を政策課題としはじめているはずですが、制度面ではまだまだ追いついていないというのが実態なのだと思われます。

製品開発が済んだ、量産・販売段階のモノづくりベンチャーには使いやすい??

 一方で、個人レベルのモノづくりベンチャーであっても、製品開発にある程度の目途がたって、実際に本格的な販売をしていく段階であれば、この補助金も使える場面が出てきそう。というのも、「情報発信」とか「販路開拓」に関することであれば、大部分が補助対象経費として認められそうだからです。

WEB通販サイトを立ち上げる際の外注費とか、展示会出展費用とか、広告料とか、そのあたりは(実際にはどうかわからないですが)、補助の対象となりそうです。

この「創業・第二創業促進補助金」は平成27年度も別の形で募集されるとのことなので、私もそれまでに製品開発を済ませて、改めて応募してみようかと思っているところです。